「信州打刃物を使って親子で楽しむ体験会」に参加20151009

「信州打刃物を使って親子で楽しむ体験会」に参加20151009
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信州打刃物を使って親子で楽しむ体験会に参加20151010

「信州打刃物を使って親子で楽しむ体験会」に参加してきました。

私の住む信州・信濃町では数百年前より鍛冶が盛んで、特に「古間鎌」が有名です。
戦国時代の川中島の合戦の際、刀や鎧の修理のために移住してきた鍛冶職人に鍛冶の技法を習ったのが始まりで、それが後に農具等の製作に活かされ、現代まで伝承されて来たそうです。

中村家住宅を見学20151010-1

まずは中村家住宅へ。
平成4年までこの家で機械を使わず、すべての工程で手打ちの作業が行われていた最後の鍛冶職人の家です。

私は信濃町に移住して13年目ですが、国道沿いの目立つ場所にあるこの建物をまじまじと見たのは初めて。。

中村家住宅を見学20151010-2

茅葺屋根の古民家で町の有形文化財に指定されています。
私が移住した当時はこのような茅葺屋根の古民家が信濃町の至る所にあったのですが、年を追うごとに解体が進み、今ではかなり少なくなりました。。

当時は古民家に憧れて移住したのですが。。家中に隙間があるため冬の寒さや虫・蛇など、なかなか住むのも大変なようです。

中村家住宅を見学20151010-3

中も見学することが出来ました。
当時の道具がそのまま展示されており、また家主の中村与平・フデ夫妻がご存命の時に出演されているTV番組を見て、当時の作業の様子を知ることが出来ました。
すべての工程で機械を使わない作業、非常に大変なのですね。。

鍛冶職人の工房見学20151010-1

中村家住宅見学の後は、古間の鍛冶職人さんの工房で作業を見学することが出来ました。
長方形の平たい鉄の板が職人さんの手にかかり、あっという間に「鎌の形」に変わる様はまさに職人技。

1人前の職人になるのには7年ほどはかかるとのこと。
興味を持って入門する若い方はいるようですが「モノにならない」とおっしゃられていました。
最盛期は信濃町に100件以上の鍛冶屋があったそうですが、現在続けておられるのは10件ほどとのこと。
しかもみなさんご高齢で、後継者問題がかなり深刻です。
何とかならないものか。。

鍛冶職人の方が製作した小刀を使った工作教室-1

最後に鍛冶職人さんが製作した小刀を使用しての工作教室。
手始めに鉛筆を削ります。

私が子供の頃には既に鉛筆削り機があり、私自身も小刀で鉛筆を削ったのは数えるほど。。
子供達には難しかったようです。

鍛冶職人の方が製作した小刀を使った工作教室-2

家族4人の削った鉛筆。
私の削ったものが一番うまいと思っているのですが、どうでしょう?(^_^;)

鍛冶職人の方が製作した小刀を使った工作教室-3

他には、切り口からさわやかな香りのする「クロモジ」の枝を使った楊枝や、竹とんぼの作り方を教わりました。
竹とんぼは羽を薄く削るのに非常に苦労しました。

途中、鍛冶職人さんによる砥石の使い方講座、さらには工作に使用した小刀のプレゼントもあり素晴らしいひとときとなりました(^^)

信州打刃物パンフレット20151010

伝統的工芸品に指定されている信州打刃物ですが、その伝統が失われようとしています。
何か力になりたいがどうすればよいのか?
真剣に考えてみようと思っています。